松茸より味も香りも良いバカマツタケの人工栽培に成功した多木化学の株価が上昇して、ストップ高。
もちろん株価急騰の理由は、これまで人工栽培が困難だったマツタケと近縁種のバカマツタケの人工栽培に成功したことですね。
いったいストップ高となるほどの偉業なのか?
バカマツタケの味や香りと値段などと、人工栽培成功で松茸の価格は下落するのか?
食卓への影響なども含めて調べてみました。「本ページはプロモーションが含まれています」
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人工栽培成功のバカマツタケと松茸はどう違うの?
多木化学が人工栽培に成功した「バカマツタケ」は、松茸の近縁種でハラタケ目キシメジ科のキノコですが見た目はマツタケそっくりで、ちょっとだけマツタケより小ぶりで、全体的にやや赤みを帯びた色合いのキノコ。
マツタケは赤松林中心に生えるキノコとして知られていますが、バカマツタケはマツ林ではなくミズナラ・コナラ・ウバメガシといった広葉樹の雑木林で発生するキノコなんですね。
生えてくる時期がマツタケより早く、8月から9月には生えてくるために「時期を間違えて早めに生えてきた」バカなマツタケという名前が付いたのだそうです。(俗称だけではなく学名もバカマツタケ)
地域によっては早く生えてくる松茸なので「早松(サマツ)」と呼んだり、松茸に似ているために
「似たり(ニタリ)」と呼ぶ地域もあり、食用として珍重しているらしいです。
ちなみに梅雨の頃に発生する松茸も「さまつ」と呼ばれるそうですが、こちらは味や香りが松茸より劣ると言われていますが、松茸の近縁種は多いそうですので採取している人も食べている人も、違いもわからずに「松茸」と思って食べているのかも知れませんよね?
バカマツタケと松茸の味や香りはどうなのかと言うと、実はバカマツタケのほうが味も香りも良いそうです。
ただ滅多に見つからないために、市場に一般食用として出回ることはないようですね。
味も香りもマツタケより勝っているのなら、やたら高級品になってしまった松茸をわざわざ買って食べなくてもこれからはバカマツタケで代用できるのではないかと、誰でも思いますが、実は松茸もそうですが人工栽培がとても難しいキノコだったようです。
キノコの栽培というとシイタケやエノキタケ、ナメコ、ブナシメジなどが史上に出回っており、食卓にも手頃な値段で届きますが、これらのキノコは朽ちた樹木を使って、その樹木から栄養をとる「腐生菌類」のために菌床栽培は比較的容易でしたが、マツタケやバカマツタケなどのマツタケ類は、「菌根菌類」に属しているキノコで生きている樹木などの根っこに菌糸を伸ばして、栄養を交換しながら共生するキノコなんですね。
こういった点から(生きていない)木くずを使った人工培地を菌床にして、栽培しているキノコ類と異なり人工栽培が困難だったのですが、多木化学の人工栽培成功はその困難なはずの、木くずなどの人工培地を菌床にして、培養から生育までを完結させた点が、特許出願に繋がるような発明となったのです。
ちなみに健康というキーワードで「マツタケ」を調べていたら、「神のキノコ」と言われているアガリクスにたどり着いたのですが、数百種類もあるアガリクスの中でも、唯一科学的根拠のあるアガリクスが「ヒメマツタケ」なんだそうですね!
日本癌学会や日本薬理学会などをはじめとして、80以上もの研究発表が報告されているほどの姫マツタケの効果らしいですが、もし安くて(高くても同じですが)効果のないアガリクスを買ってしまった人に、この科学的根拠のあるアガリクスである最高品質の「姫マツタケ エキス顆粒」を紹介しておきます。
健康に気をつけている方で、アガリクスに関心のある方は上記の公式サイトで確認なさってください。
多木化学の人工栽培成功で松茸の値段は下がる?
多木化学が成功した人工栽培では、これまで生きた植物との共生が必須とされていたマツタケ類の菌糸培養に、室内環境での人工培地で完全栽培することに成功した点が、画期的とも言える成果ですが、この人工栽培成功でマツタケの価格は下がるのでしょうか?
現在の松茸の価格をみてみますと、国産品だと100グラムで1万円前後、中国産だと100グラム1500円から1800円前後になるようですね。
中国産より香りが強いと評判のカナダ産も出回っていますが、こちらは訳あり品という名目で1キロ売りで1万1000円前後と格安価格になっていますが、国産ものというだけでも産地ごとや形状・大きさなどで価格差はありますね。
一方のバカマツタケの平均販売価格は、国産松茸の半値から3分の1ほどの価格と想定されますが、それでも中国産やカナダ産など輸入松茸と比べれば、まだまだ高い価格です。
完全人工栽培で季節に関係なく量産が可能になってくれば、3分の1から4分の1程度に落ち着くのではと予測されますが、味と香りや形状などがそろってくれば国産松茸も、現在の異常なほどの価格から半値ほどに下がるかも知れません。
ただ国産の有名産地の天然物であるというだけで、一部の松茸は値を下げないかも知れませんね?
要するに贈答品需要などのブランド志向や、とにかく「一番高いやつ欲しさ」の見栄張り需要というやつです。
一般家庭向けとしては無印や100均が瞬く間に普及したように、味と香りや形状やマツタケの品質を低価格で求める層向けには、ちょっとだけ贅沢な食材として普及すると思われます。
ただしバカマツタケの人工栽培が量産化できるのは3年後くらいになりそうですので、それまでは
「松茸お吸い物の素」を活用したアレンジ料理で、食卓を賑やかに彩ってくださいね。
ネットの反応
バカマツタケ?小さい頃は、母親の実家(氷上町)に行くと、勝手口に松茸がてんこ盛りに置いてあった。多木化学さんやりはりましたな! pic.twitter.com/GeAw3jnBUf
— maruo8228 (@maruo8228) 2018年10月5日
今朝のTwitter「おすすめトレンド」で、地元の加古川市に本社を構えている肥料製造会社の多木化学が「バカマツタケ」の完全人工栽培に成功した話題で取り上げられていたことに関して、ここが自社製品輸送用で1984年1月末まで運行していたローカル私鉄の別府鉄道と未だに多数が残っているホーロー看板。 pic.twitter.com/JvNQ0MSEJh
— 無賃乗車お断り (@hideyan_osaaho) 2018年10月5日
これは画期的なニュース。
菌根菌の人工栽培は、多糖類を消化する能力を失っていないホンシメジやシャカシメジの一部系統に限られていたけれど、その能力が弱いバカマツタケの菌床栽培に成功したとなると、生理的特性が極めて似たマツタケへの応用は現実味を帯びてきた。どんな培地使ってるんだろう?— Planter / 秋だけきのこ屋 (@NmPlanter) 2018年10月5日
【常識破りのバカマツタケ栽培】https://t.co/CzG2KTn5DD
バカマツタケの完全人工栽培に成功した肥料メーカーの多木化学の株価が急騰。マツタケの代用品を生産するだけではなく、数々の高級キノコ栽培に影響を与えるかもしれないという。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2018年10月6日
バカマツタケ(早松茸:サマツ)って松茸じゃなかったのかよ。ミシュランに載ってる某料理屋店主は「サマツは早く生えてきた貴重な”走り”の松茸です」って客の政治家や芸能人に説明してたな。あのインチキ店主はどこまでもインチキ野郎だって事か。あの料理屋を評価してる奴らも無知な馬鹿って事だな。 pic.twitter.com/LJK0HMUn8A
— 黒かどや (@kadoya1) 2018年10月7日
イボセイヨウショウロ類今年も採れたけど、新規開拓しないと需要に追いつかない(>_<)
今回のは昨年から約束していた天ぷら屋さんにバカマツタケとモミタケと共に持っていきます(^q^) pic.twitter.com/YxZ9abgUSi— 湯あたり(超なが湯) (@yuatari66) 2018年10月7日
奈良県森林技術センターは味や香りがマツタケにそっくりな近縁種「バカマツタケ」を2年連続で人工栽培することに成功しました。一部地域では食用とされ、高値で販売されることもある「知る人ぞ知るキノコ」だそうです。https://t.co/QFYcxT0H5C pic.twitter.com/863SQTDJNY
— 日経関西 (@nikkeikansai) 2018年10月10日
名前がさ。
「バカ」とか「モドキ」とか「ニセ」とか。
「マツタケみたいにめっちゃ美味しいの♡」っていう気持ちを込めてるんだろうなってのはわかる。
うん、わかるよ。
わかるけど。
なんでしょ、このせつない感じ。
がんばれ!←— やっぴん (@Yacco0327) 2018年10月13日
出典:twitter
まとめ
松茸の高級食材化に拍車がかかり、秋になると猫も杓子も松茸・マツタケとありがたがるのもいかがなものかと考えていましたが、味や香りや食感を適正価格で手に入れることができるのなら、それに越したことはないですよね?
今回のバカマツタケの人工栽培成功で品質の不揃いな天然物より、品質の良い人工栽培のマツタケが
食べられる日が来るのも、そう遠い日ではないでしょう。
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