15年ぶりの火星大接近がネットでも話題になっていますね。
ネットを拾い読みしても「火星大接近が最近、頻発している地震の原因?」
とか「災害なみの異常な暑さは、その影響なの?」などと不安の声が
上がっているようですね。そこで火星大接近がどのくらい影響するのか
詳しいことを調べてみました。「本ページはプロモーションが含まれています」
災害との関係や私たちの生活への影響なども、知っているのと
知らずにいて的外れの情報に振り回されるのでは雲泥の差が出てきます。
備えあれば憂い無しとも言いますのでぜひ参考にしてください。
Contents
火星大接近の影響は?
7月23日に報道されたニュースによると、7月31日に火星が地球に
15年ぶりに大接近するとのこと。
火星が接近すること自体はこれまでもあって
だいたい2年2ヶ月ごとの周期で地球に接近しているのですが
今回のように約6千キロ弱の距離まで近づくのは、15年ぶりになるそうです。
そもそもなぜ、2年2ヶ月ごとの周期で接近するのかと言うと、地球は
太陽のまわりを1年で1回公転していますが、火星は太陽のまわりを
1年と10ヶ月かけて1回公転していますので軌道上を進む速さが異なります。
この天体運行上の道筋である「軌道」のなかで、太陽を中心にして
地球と火星が同じ位置に並ぶのが、2年2ヶ月ごとにやってくるわけですね。
今回のように15年ぶりの火星大接近となるわけは
太陽を中心にした火星の軌道が、地球の軌道より楕円形のずれが大きい
(軌道の離心率が高い)ことが原因です。
この楕円形のずれによって生じる距離が一番狭くなって地球と接近するのが
15年ぶりの火星大接近ということなのですが、正確には5,759万㎞まで近づく
堂々の大接近が、7月31日に見られるのです。
この15年ぶりという火星大接近の影響はどんなものなのでしょうか?
火星大接近の時には、火星の明るさが不気味なくらいに輝いて見えるので
その異常さから歴史的にもさまざまな騒動の種をまいてきました。
その中から印象深いエピソードを一つ紹介します。
明治維新後の1877年に西南戦争が勃発しましたが、この年の9月に火星大接近が
ありました。この同じ時期にNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」でおなじみの
西郷隆盛が鹿児島の城山洞窟内で自決しました。
その悲報を受けた多くの人々が、5,630万㎞まで大接近した火星の異常な明るさに
西郷どんの自決と重ね合わせて、火星を「西郷星」と呼んで、その表面には
亡くなった西郷どんの姿が浮かび上がるとの噂が絶えなかったそうです。
火星大接近が地震に与える影響はあるのか?それとも関係ないのか?
このことについて調べてみました。
地震の引き金になっている可能性の一つとして、太陽や月の引力が
影響していると唱えている地震学者や天文・地学関係者が存在するのは
すでに周知のことですが、引力による影響はどの程度でしょうか?
実は地球に及ぼす引力では、月の引力が最大です。この月の引力によって
地球の潮汐が生じており、大潮、中潮、小潮、長潮、若潮と引力の強弱で
潮汐力に差が出てきます。
太陽の引力は巨大ではあるものの、地球からの距離が遠いために
月の引力の半分程度しかありません。
火星の引力に至っては、大接近とはいえ地球と月の距離である38万㎞の
150倍強の距離(150分の1の影響?)であることと、火星の直径が月の大きさの
2倍くらいであることを計算に入れても大接近が引力に影響を及ぼす心配は
なさそうです。
過去の巨大地震を調べてみるとM8.2以上の巨大地震12例のうちで、9例が
「大潮」の時に発生しているという研究結果が報告されていました。
今回の火星大接近の日である7月31日は「中潮」となっていますし、火星の
引力が大地震に及ぼす影響力を心配する必要はないようですね。
安心して火星大接近を迎えられそうです。
ちなみに、前回の大接近は平成15年でしたが、この時は5,576㎞まで接近し
なんと、5万7千年ぶりという超大接近でした。
火星大接近の見やすい時間はいつ?
火星大接近が7月31日だとしても、その日に急に近づくわけじゃなく
大接近のピークが31日というだけで観察するのに慌てる必要はありませんよ。
15年ぶりの大接近を肉眼で見られるのか?これは天気次第になりそうですが
天気さえ良ければ肉眼ではっきりと赤く輝いている火星を見ることができます。
大接近のピークを迎える31日の火星は、南東の低い位置に姿を現します。
南東の夜空に赤く輝きながら姿を現した火星はその後、深夜になるにつれて
徐々に南の空に上昇しながら移動します。
見る時間帯によって南東の低い位置から、南のやや上空をチェックすれば
赤く輝く火星を確認できるでしょう。
一番小さく見える時期の火星に比べて、80倍くらいは明るいそうですので
ぜひ望遠鏡で観察してください。表面の模様まで見ることができますよ。
望遠鏡も大きなものでなくても、小さいサイズの望遠鏡でもしっかりと
見ることができそうです。
8月に入ってからも火星の観察はおすすめです。
というより、8月になってからの方が上空に姿を現す時間が早くなるため
観察をするなら8月の方がもっと見やすくなります。
火星が明るく輝いている状況は、8月いっぱいから9月頃まで続きますので
お子さんがおられる家庭では夏休みの自由研究に持って来いのテーマですね。
火星大接近のネットの反応まとめ
役立たずな火星だわ!
出典:twitter
まとめ
今年は木星が5月10日に最接近し、土星が6月28日に最接近したのに続き
7月31日の火星大接近と、天体ショーが立て続けに楽しめる年になりました。
木星は薄茶色、土星は黄色、火星は赤色で肉眼でも見分けられます。
この3つの惑星が同じ方角に連続して地球に最接近するのは96年ぶりのこと。
大正11年に勢揃いしてから実に1世紀近くの時を経て見られる天体ショーを
見逃す手はないですよね。
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