FIFAワールドカップロシア大会決勝、フランス対クロアチア戦が、いよいよ日本時間16日午前0時キックオフです。
小国ながら延長続きの激闘を勝ち上がったクロアチアを率いるのが、司令塔のルカ・モドリッチ選手。
大会MVPの呼び声も高いモドリッチ選手の凄さとは?壮絶な経歴も振り返ります。「本ページはプロモーションが含まれています」
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モドリッチの凄さとは?
ベテランMFのモドリッチ選手は、身長172cmと小柄ながら、卓越した戦術眼やパスセンス、得点感覚を持ち、献身的に走って激しく寄せ、守備にも貢献するチームの心臓です。
非常に高いボールコントロール技術とパス成功率を誇る一方、ドリブル力にも優れ、ボールを確実に前に動かしてチームに有利な状況を生み出す中盤の「羅針盤」でもあります。
FIFAの集計によると、モドリッチ選手の大会6試合の走行距離は計約63kmと最長クラスの凄さ。
1次リーグのアルゼンチン戦では、鮮やかなミドルシュートを突き刺し、世界随一の技巧の凄さも証明しました。
決勝トーナメントでの3試合は全て延長に突入する激戦に。イングランドとの準決勝では精根尽き果てるまで走り、延長では珍しくシュートを空振りする場面もあったほどでした。
しかし独善的なプレーは一切見せず、常にチームのために力を尽くす姿が代表で厚い信頼を受けており、W杯MVPや年間最優秀選手「バロンドール」に推す声も高まっています。
モドリッチの経歴
モドリッチ選手は1985年、旧ユーゴスラビアのザダル郊外で生まれた32歳。その経歴の凄さが逆境に強い彼を生んだようです。
モドリッチ選手は少年時代、旧ユーゴ分裂の歴史の波に翻弄されました。
民族対立による内戦で6歳の時、敵軍に祖父を殺されます。家族は避難民としてアドリア海沿岸の町に逃れ、ホテル暮らしを余儀なくされました。
殺伐とした日々の中、駐車場で黙々とボールを蹴る時間に、モドリッチ少年は救われたといいます。
10代のとき、荒々しさでは世界有数とされたボスニア・ヘルツェゴビナのリーグに入り、心身のタフさと激しいタックルをかいくぐる足元の技術を磨きます。
頭角を現し英国のクラブで活躍した後、2012年に世界随一の名門レアル・マドリード(スペイン)に引き抜かれました。
さらに厳しい生存競争に勝ち残って主力を担い、4度の欧州チャンピオンズリーグ制覇に貢献しました。
クラブと代表で10番を背負うモドリッチ選手。同じ年に欧州王者とW杯王者の個人二冠に輝いた選手は、過去にベッケンバウアー氏らわずかしかいません。
モドリッチ選手は、今大会MVPに最も近い一人といえそうです。
https://twitter.com/HNS_CFF/status/1017329484570218496
モドリッチのネットの評価まとめ
出典:twitter
まとめ
悲惨な紛争の記憶が鮮明に残るクロアチアでは、サッカーは人々の心のよりどころであり続けているようです。
今大会の決勝トーナメントに入ってからの戦いは、まさに逆境をはね返す国民性を投影しているかのよう。
旧ユーゴスラビアからの独立を宣言して四半世紀余り。モドリッチ選手の壮絶な生い立ちは国民の共感を呼び、一流選手として成功する現在の姿が希望を与えているのでしょう。
クロアチア国民は「優勝」という夢の実現を、主将の腕章とエースナンバーを付けるモドリッチ選手に託し、決勝のピッチに熱い視線を注いでいます。
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